日本のオリンピック延期発表が遅かった理由と背景。再調整と延期費用負担の複雑な話。

コロナウィルス ニュース

こんにちは、JAPANISMです。

コロナウイルスの影響により、先日ついに安倍首相から東京オリンピック2020の「1年程度の延期」が正式に発表されました。皆さんの中には、「なんで延期発表まで2ヶ月間も必要だったんだろう?コロナの感染状況から2月頭には開催できないことは分かり切ってたのに。」と考える方もいらっしゃると思います。

今回はそんな方向けに、どうしてオリンピックの延期発表が遅いのかの事情について、私の考察を述べたいと思います。

オリンピック延期発表が遅れた事情

時間の無い方のために、理由の要約はこちらです。上から順番にご説明していきます。

  • 理由① オリンピックの再調整が物凄く大変(再調整が必要な項目リスト)
  • 理由② 日本だけで延期費用を負担するのは避けたかった
  • 理由③ ギリギリまで早期収束する可能性を見極めたかった
  • 注釈 延期期間は1年以上になるでしょう

理由① オリンピックの再調整が物凄く大変

世界各国を巻き込んだ再調整が必要

オリンピックを別の日程で開催する場合、世界を巻き込んで様々な再調整が必要でしょう。この再調整は物凄く大変で、かなりの費用が掛かると思います。できれば再調整をせずに、予定通り開催したかったというのが日本政府の本音でしょう。オリンピックの日程変更により、再調整が必要な項目について私の考察を以下に記載しております。

一部、こちらの資料(国土交通省:2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けた都市鉄道の取組)を参考にしております。

✅オリンピックの日程変更により再調整が必要な項目一覧

・オリンピック選手/審査員のスケジュール
→中には海外から選手や審査員を呼んでいるケースもあり、日程の再調整が大変でしょう。また中にはコロナウイルスに感染している選手もいらっしゃるかと思うので、その方々の選考をどうするかという課題もあるでしょう。

・会場
→会場も無料ではありません。大きな競技場を抑え直す必要があるでしょう。また、マラソン等では道路の封鎖を実施する必要があり、関係各所への再調整が必要そうです。

・大会ルール
→例えばオリンピックの選考に年齢制限を設けていた場合、ルール改正に対して色々要請が出ることもあるでしょう。

・交通(飛行機やバス、電車、地下鉄)
→国土交通省によるとオリンピックの来場者は約1,010万人だと言われています。そのため、交通に混乱が起きない様に事前に公共交通機関と調整をしていたでしょう。(例えばバスの本数をオリンピック開催期間中に増やす等です。)運転手確保等も合わせて相当な再調整が必要でしょう。

・食事
→来場者数1,010万人分の食事を用意する必要があります。食材やシェフ等も再調整が必要になるでしょう。食事は民間が用意するとしても、民間への働き掛けは政府が調整する必要があるでしょう。

・宿泊
→来場者数1,010万人分の宿泊施設も必要です。

・オリンピックのボランティア
→大会運営や外国人向けの通訳の方はボランティアで募集されていました。これらの方々の協力を得るため再調整が必要になるでしょう。

・招待していた各国の政治家や王族、皇族のスケジュール
→オリンピックに招待する予定だった各国の方々の日程を再調整する必要があるでしょう。この方々のレベルであれば、何年先のスケジュールも埋まっていることもあると思います。中にはオリンピックを楽しみにされている方もいるかと思いますので、スケジュール調整を無下にすることはできないでしょう。

・警備
→外国人が多数来日されることもあり、警備の強化(テロ対策等)も大規模で検討していたことでしょう。人員のと兼ね合いで再調整が必要になるはずです。

・ライフライン(電気・ガス・水道)
→来場者数1,010万人のライフラインを賄うために、電力会社や水道会社等に一時的な供給量増加について再調整が必要になるでしょう。

・オリンピックチケット
→オリンピックのチケットの払い戻しや、再選考等。せっかくチケットを確保できた方は、なかなか再選考に対して納得してもらえないかもしれませんね。

・コロナウイルス対策
→これも避けては通れないでしょう。世界に安全をアピールするため、延期後には感染対策を万全な物にする必要があるでしょう。

・学校/企業への説明
→来場者が交通機関を利用するため、通勤/通学への影響も考えられるでしょう。そのため、事前に企業や学校側にも協力を要請していたはずです。

・スポンサーへの説明
→万が一オリンピックでさらなる感染拡大してしまった場合、非難はオリンピックスポンサーにも及ぶ可能性があります。中にはオリンピックのスポンサーを降りる企業等もあるのではないでしょうか。その方々に安全性をしっかり説明する必要があると思います。


理由② 日本だけで延期費用を負担するのは避けたかった

他国やIOCの延期要請に応じたという形を作りたかったのでは?

もし、2月頭の段階で日本がオリンピック延期を発表した場合、上記の調整で発生する費用を日本責任で負担することになるかもしれません、そのため、日本としては、できれば他国やIOCから延期要請があり、それに応じた形を作りたかったのではないでしょうか?

そうすれば、上記の費用を他国も負担してくれる可能性が高いと思います。そういう事情もあり、すぐに延期発表をすることが出来なかったのではないでしょう。

理由③ ギリギリまで早期収束する可能性を見極めたかった

インフルエンザの様に春先には収束する可能性があった

延期発表が遅れた理由としては、コロナウイルスの全容がまだ分からなかったということもあるでしょう。2月の時点では可能性として、コロナウイルスがインフルエンザの様に、春になったら収束することも考えられたからです。しかし、専門家の発表により、コロナウイルスは春を過ぎても収束しない可能性が高いことについて指摘がありました。

そのため、2020/7月のオリンピック開催時にもウイルス問題が収束していないことが明確になったこのタイミングで、オリンピック延期発表を出したと言えます。

注釈 延期期間は1年以上になるでしょう

延期期間1年はあくまで目安です。

現時点での延期後の開催日時は2021年7月とされていますが、おそらくさらに延期期間は延びるでしょう。1年という期間は急遽発表された目安の期間であり、これからさらに具体的なスケジュールを詰めていった際には、例えば以下理由により、もっと期間が必要になるはずです。おそらくですが、1年半か2年後開催が現実的なスケジュールだと思います。

関係各所への再調整が間に合わない

上記で述べた様に、様々な再調整事項が必要となります。通常時の延期でもこれらの再調整には時間が掛かるのに、今はウイルスが感染拡大し、各国で外出禁止令が出されている状況です。今は各国がオリンピック所ではなく、自国の国民の命を守らなければなりません。現実的に考えて、調整を開始できるのが、今年の7月頃だと考えても、とても1年間では再調整が終わらないと思います。

コロナウイルスの対策は万全にする必要がある

延期をしたとしても、絶対条件となるのはコロナウイルスの収束でしょう。開催した後にオリンピック会場で感染拡大することは避けなければなりません。
そのため、ウイルスが死滅しているもしくは、ウイルス自体の特効薬が完成している必要があると思います。2021/7月の段階でその特効薬が完成しているとは到底思えません。その観点でも延期後の開催日時はさらに先と言えるでしょう。

最後に

今回はオリンピック延期発表が遅れた事情について私なりの考察を述べました。これから日本政府に検討いただきたいのは、オリンピック運営側の過労についてです。日本人はとても仕事に対して真面目なので、オリンピック運営の中には、無理やり1年間の延期期間に間に合わせようとする方もいると思います。その様な方々が過労死しない様に、是非とも現実的な延期スケジュールを検討いただきたいです。

以上です。最後まで読んで頂き有難うございます。

JAPANISM